クラウドベンダーの特徴と仕事内容を徹底解説
クラウドベンダーの売上が年々右肩上がりというニュースを良く聞きます。クラウドベンダーはどんな仕事をしているのでしょうか。
クラウドベンダーは、外資系企業が多いわね。日本の学生も入社する余地があるのでしょうか。
クラウドって最近では当たり前のように聞くけど、クラウドサービスは2000年から存在しているんだ。当時は、クラウドなんて世間に認知しておらず、導入する企業はなかったけど、今ではクラウドブームもあって、たくさんの企業が導入しているね。クラウドベンダー各社もどんどん拡大しているよ。ここでは、クラウドベンダーの特徴と仕事内容を解説するね。
クラウドベンダーの仕事の特徴
提案営業の人材が多い
クラウドベンダーの主な売上は、自社クラウドのサービスを利用料です。利用料の課金の仕方は、一般的に「利用人数×契約期間」で算出します。
そのため、利用者数の多い大企業への営業に対して、複数年利用の契約がとれれば、売上が一気に上がります。クラウドサービスの利用者数に上限はないので、契約をとればとるほど売り上げになります。ほとんどの企業の提案営業には売上目標が課され、売上目標を達成した場合は、ベース給料とは別にインセンティブボーナスを出している会社も多いです。
クラウド導入は、IT業界のブームとなっていますので、クラウドベンダーの志願者が近年殺到しています。
クラウド導入のコンサルでも稼ぐ
クラウドを導入する企業は、クラウドを導入することが目的ではありません。クラウドサービスを使用することで、「売上を△%アップさせる」、「経費を▼%削減」することが真の目的です。
クラウドベンダーにお金を払えば、即日でクラウドサービスが利用できるようになりますが、即日で売上アップや経費削減につながるわけではありません。以下のプロセスを実行:コントロールしないと無駄金をクラウドベンダーへ払うことになります。
- 経営の課題を洗い出し
- クラウドで解決できる費用対効果の高い課題を抽出
- クラウド導入の計画を策定し
- クラウド導入を実行
- 社員にクラウドの使い方を定着させる
しかし、これらのプロセスですが、導入する企業の情報システム部門だけでは難しく失敗する場合が少なくありません。なので、クラウド導入および社員への定着を図るお手伝いをコンサルタントいう形でサポートしています。
クラウドサービスを維持するITインフラ整備
パブリッククラウドは、1つの資源をたくさんの会社、たくさんの人がで共用しています。また、クラウドの利用者はどんどん増えていきます。
そのため、もし、クラウドサービスがダウンした場合、たくさんの利用者へ迷惑をかけるのです。また、情報漏洩等のセキュリティ事故を起こした場合、クラウドベンダーの信頼は一気に落ち込みます。
なので、サービスダウンおよび情報漏洩が起きないように最新のITインフラ技術でクラウドサービスを支えます。
主な仕事内容と身につくスキル
外資系企業の提案営業スキル
提案営業のスキルを身につけることができます。特にクラウドベンダーは外資系企業がほとんどです。外資系企業が日本のIT市場を奪うための「提案営業」のノウハウが詰まっています。
外資系企業らしく、成果を上げた人にはたくさんのインセンティブ給料が出ますので、優秀な営業マンがクラウドベンダーにはたくさんいます。そんなクラウドベンダーへ就職できれば、トップセールスマンの営業手法を身近で学び、実践、叱咤激励してもらえるので、提案営業スキルがうなぎのぼりになっていくことは確実です。
業務改革スキル
パッケージベンダーと一緒ですね。クラウド導入コンサルタントを経験することで、以下のスキルを身につけることができます。
- CRM、SFAのクラウドサービスを導入している会社であれば、顧客管理、営業支援に関するスキル
- ERPのクラウドサービスを導入している会社であれば、ヒト・モノ・カネ・情報に関するスキル
- SCMのクラウドサービスを導入している会社であれば、物流に関するスキル
これらの領域のスキルは、クラウドが主流ではなくなった場合でも需要はあり続けるので、一度身につければ一生困らないでしょう。
ITインフラのスキル
パブリッククラウドのサービスダウンや情報漏洩を発生させた場合、クラウドベンダーは計り知れないくらいの社会的信用を失います。なので、クラウドベンダーはITインフラに対して巨額の投資をしています。
- たくさんの人が同時利用してもパフォーマンスを悪化しないサーバー設計
- サーバー1つがダウンしても生きているサーバでサービスを継続できる信頼性設計
- 絶対に情報漏洩を起こさせない情報セキュリティスキル
これらのような高度なITインフラのスキルが必要です。金融系の超大規模システム(日銀、東証、ATM)のインフラと同等の高度なスキルが必要です。
ITコンサルタントになることをオススメする人(向いている人)
提案営業したい人
繰り返しとなりますが、クラウドベンダーは外資系企業が多いため、効率のよい提案営業を学べますし、経験できます。優秀な人にはインセンティブボーナスが支払われるため、クラウドベンダーには優秀な営業マンがたくさんいます。若い人でもガツガツしている人はどんどんスキルの身に着けていきます。最近では、クラウド導入を検討している企業が多いため、成約させるのも昔に比べると大変ではありません。
提案企業したい人には、クラウドベンダーの営業担当チームはとっても勉強になります。クラウドベンダーで提案営業を経験した人は他社からの高額オファーでヘッドハンティングされる人もいます。
大規模システムのインフラ構築経験がある人
クラウドには、高度なインフラ技術が利用されるので、金融系の大規模なシステムのインフラ構築、運用してきた培ったスキルはクラウドベンダーでも活かすことができます。実際、日系の大手SIerでインフラを担当していた人を積極的に採用しているようです。
希望する会社のクラウド製品を好きになれる人
クラウドベンダーは、自社製品を扱うので、セールスマン、技術者のどちらであっても自社のクラウド製品が好きでないとやっていけません。入社してから好きになるのでも構いませんが、確実に自社クラウドを好きになる覚悟をもっておきましょう。
提案営業するにも、製品の導入、をするのでも自社のクラウドを好きになれないとモチベーションが持ちませんし、クライアントから信用されませんからね。
実際、クラウドベンダーのセミナーに参加したことがありますが、「宗教か?」と思うくらい、自社製品を好きな社員が多かったですね。洗脳研修とかあるんですかね・・。